東日本大震災で被災し、太田市に避難しているシンガー・ソングライターの牛来美佳さん(37)=福島県浪江町出身、写真=が31日、同市民会館でデビュー10周年を記念した復興支援ライブを開く。「多くの人に支えてもらった。感謝の気持ちでステージに立ちたい」と話している。

 「古里のことを伝えなくてはという使命感を勝手に背負い、歌い続けてきた」と、10年を振り返る。活動を共にしてきた「G-namieプロジェクト」の仲間に支えられ、記念ライブを開くことを決めた。

 毎年、震災の3月に合わせて復興コンサートを開いてきたが、近年はコロナ禍で活動が制限された。20年は無観客開催で動画配信。昨年は来場者を300人に限定した。今年は開催できなかった。「歌う場所がないのは本当につらかった」

 10年間で感じたのは、諦めず夢に向き合えば必ずかなうということだ。「震災後、町から人がいなくなり、どうすればいいのか全く先が見えなかった。だが自分を奮い立たせて一生懸命やっていたら少しずつ応援が増え、皆さんの心に響くものを伝えられた」と実感する。

 ライブでは15年に発表した代表曲「いつかまた浪江の空を」などを歌う。京都出身のシンガー・ソングライター、ふくい舞さんも出演する。「壊れてしまった古里は元のようには戻らない。だが、新しい形でもう一度復興させたい」。避難した人たちが浪江の美しい空を一緒に見上げる日が必ず来るとの思いを込める。

 チケットは当日3500円。小学生以下無料。収益は浪江町などに寄付する。問い合わせ、チケットは市民会館(☎0276-57-8577)へ。