レストラン「ビッグハート」の入沢シェフと提供されているビーツ料理

 英国から移築した古城が人気の群馬県高山村の観光施設「ロックハート城」が、村が特産野菜としてPRするビーツを使った商品開発を進めている。注目される「スーパーフード」をふんだんに使い、真っ赤な色合いを生かした「SNS映え」する商品をそろえて女性客への訴求を狙う。夏の新商品としてジェラートも発売予定だ。

 同施設のレストラン「ビッグハート」で、入沢信好シェフ(62)が考案したビーツ料理を提供する。県産のやまと豚にリンゴとビーツを合わせた甘いジャムを添えたメニューや、ビーツのクリームパスタなどを作った。パスタは赤とのコントラストを意識して、ホウレンソウを練り込んだ緑色の麺を使うなど色合いを重視している。

 「ビーツは扱うのが面倒な野菜」と入沢シェフ。高温で熱すると色が落ちるため低温でじっくり加熱する必要があり、独特の土臭い風味が目立たないよう試行錯誤を重ねた。

 土産物として人気があるのは、ビーツのパウンドケーキをホワイトチョコで包んだ「マリアさまのケーキ」(1500円)。赤と白の対比が鮮やかな一品だ。

 新たな挑戦も続ける。8月中旬にも発売予定のジェラートは、あえて独特の風味を生かしている。「難しい食材だが、地域を盛り上げるために一役買えれば」と力を込める。

 同村のビーツは、昼夜の寒暖差の大きさなどから良質な物が収穫できるという。村が100%出資する振興公社が運営する道の駅「中山盆地」でもビーツのドレッシングやパウダーを販売。村を挙げたPRに力を入れる。

 ロックハート城では村内の「キミドリファーム&キッチン」のビーツのみを使用する。園主の平形清人さん(41)は「土臭い風味を抑えながら、密度の高いしっかりした根にするため有機栽培にこだわっている」と話し、特産野菜としての知名度の高まりに期待を寄せている。

 ビーツ ウクライナではボルシチ料理に欠かせないことで有名な根菜。抗酸化作用があるベタシアニンなどが豊富に含まれている。アンチエイジングのほか高血圧や動脈硬化予防も期待できるとされ、「奇跡の野菜」とも呼ばれる。