勤務していた群馬県渋川市内の障害者支援施設で入所者を殴ってけがをさせたとして、渋川署は3日、傷害の疑いで、前橋市、元施設職員の男(39)を逮捕した。同署によると、「反抗的な態度にかっとなった」などと容疑を認めている。

 逮捕容疑は施設に勤務していた7月4日午前7時25分ごろ、施設内で入所者の30代男性の顔を拳で複数回殴った疑い。同署によると、男性は右目周辺を打撲、皮下出血するなどの軽傷を負った。施設長が同14日に同署に通報した。

 施設を運営する社会福祉法人によると、男は2008年に同法人に入り、別の施設を経て、17年からこの施設で介護福祉士として入所者のケアを担当していた。勤務態度は「決して悪いわけではなかった」という。同13日付で諭旨退職の懲戒処分とした。

 事件当時は夜勤明けで、別の職員が男性のけがに気付いて法人側に報告した。翌日、嘱託医の往診や防犯カメラ映像から暴行の疑いが浮上した。カメラには共用部分の廊下で殴る姿が映っていたという。映像を見た法人関係者は「誤って腕がぶつかった様子ではなかった」と話した。

 同法人は上毛新聞の取材に「このようなことを今後繰り返さないため、職員の聞き取りなどを通じて原因を調査し、改善を進めていく」と話している。

 県障害政策課は「警察の捜査を踏まえ、行政処分の必要性などを検討していく」とした。

 男の近所に住む男性は「ちゃんとあいさつするし、地区の仕事もやってくれた。なぜそんなことをしてしまったのだろう」と首をかしげていた。