走行中のダンプカーから外れ転がる2本のタイヤ=1月12日(提供写真)

 群馬県渋川市の国道17号で1月に走行中の大型トラックから外れたタイヤが歩行者を直撃した事故で、県警交通指導課と渋川署は3日、車両点検を怠ったなどとして、自動車運転処罰法違反(過失傷害)の疑いで大型トラックの女性運転手(46)=榛東村=を、業務上過失傷害の疑いで勤務先の運送会社(前橋市)の男性社長(44)=同市=を前橋地検に書類送検した。

 運転手の書類送検容疑は昨年12月7日に冬用タイヤに交換した後、法令などで定められたナットの増し締めや緩みの日常点検などを怠ったことにより1月12日午後、走行中に左後輪のナットが外れ、脱落したタイヤ2本のうち1本を歩行者の男性(45)に衝突させて重傷を負わせた疑い。社長は運転手に運行前の日常点検をさせる注意義務を怠り、事故を生じさせた疑い。

 県警によると、2人とも容疑を認め、運転手は「点検しなければいけないと知っていたが、したことはない」、社長は「点検は運転手に任せていた」などと供述している。国土交通省などの鑑定で、不適正な装着状態での走行によるタイヤのゆがみなどが確認できたことから、ナットが緩んでいたと結論付けた。同社にはナットを締めたり、緩みを確認したりする工具もなかったという。

 このほか同社と社長は昨年12月11日~1月11日、必要な国の許可を受けずに料金を徴収して運送事業をしたなどとして、貨物自動車運送事業法違反などの疑いでも書類送検された。県警によると、社長が経営する別会社の砂などを有償で運んでいたという。

 上毛新聞の取材に社長は「被害者に申し訳ない。(点検用の)道具をそろえ、出発前の点検表を作った。運送事業法違反についても改善に向けて動いている」と説明した。