他の留学生と共に琴を奏でるマリアさん(右)
ピクス・イェリザベータさんのウクライナ侵攻の体験などを聞く生徒

日本語で講演琴や彫刻披露

 ウクライナ避難民への理解を深める場が4日、前橋市の市立前橋高(松村敏明校長)と群馬大(石崎泰樹学長)でそれぞれ設けられた。交流を通じて平和の大切さを学んだり、ともに学ぶ喜びを分かち合ったりした。

 市立前橋高では、多文化共生への理解を深めようと、学校法人ニッポンアカデミー(同市)が受け入れたピクス・イェリザベータさん(21)を招いた交流会を開き、1、2年生20人が参加した。

 ピクスさんは日本語で、ロシアからの侵攻に伴う自身の体験を講演。地元では侵攻開始1週間が最も大変だったと振り返った。戦争体験から、飛行機の音が苦手だということも伝えた。

 講演後、生徒たちは平和とは何かを考え、「自由がある」「個性が認められる」などとそれぞれ述べ合った。意見を聞いたピクスさんは「戦争が始まってからは、家族や友達が元気なこと、自分のベッドで毎朝起きられること、今日と明日の食べ物があることが平和だと感じるようになった」と語った。

 生徒から日本の高校生にしてほしいことを問われると、「ウクライナのことを考え続ける気持ちが一番大切だ」と訴えた。参加した五十嵐穂香さん(1年)は「今日聞いた話を友達にも伝えて、もっと平和について考えたい」と話した。

 群馬大では、ウクライナから避難し、同大に通うマリアさん(17)が邦楽の演奏会に参加。他の留学生と共に琴を奏でた。

 マリアさんは約2カ月前に来日し、同大の授業の一環で毎週、琴と三味線を学んできた。この日は「藤」「ききょう」で美しい音色を響かせ、「緊張せずに楽しめた」と笑顔だった。同大の学生らと一緒に取り組んできた彫刻作品も披露された。

 同大はウクライナから避難している研究員のトルバラさんによるコンサートを9日に開く予定。