バスの車内でワクチンを接種できる臨時会場=4日午後、高崎市箕郷町のとりせん箕郷店

 新型コロナウイルス感染拡大の「第7波」を受け、若い世代で伸び悩んでいた3回目のワクチン接種が増加傾向にある。感染急拡大を背景に感染や重症化への不安が広がり、これまでためらっていた接種に踏み切る人が増えているとみられる。県内では、若い世代が接種しやすいよう工夫を凝らす自治体も出ている。

 群馬県ワクチン接種推進課によると、7月27日~8月2日の1週間で30代以下の3回目の接種回数は2557回。1カ月前(6月29日~7月5日)の1908回から約3割増えた。県の「LINE」公式アカウントを通じた予約件数も、7月20~26日は1853件で、1カ月前(6月22~28日)の1074件の約1.7倍となっている。

 同課は「感染拡大に伴い、接種を迷っていた若い世代が接種をしようという意識につながっているのではないか」と分析。6月25日の県営接種センターの閉鎖などを受けて接種回数は減っていたが、直近の2~3週間で増加傾向に転じたという。

 小児(5~11歳)を対象とした1、2回目の接種回数も7月27日~8月2日で626回と、1カ月前(206回)の約3倍に達した。

 県内全体の3回目のワクチン接種率は65.34%(4日時点)。年代別でみると、65歳以上は91.06%に対し、20代は52.94%、30代は55.07%と、若年層の接種率が伸び悩んでいる。

 こうした中、高崎市は3日、バスが市内各地のスーパーや商業施設に出向き、予約なしでもワクチン接種できるシステムを導入した。14日まで各地を回り、若い世代の接種を促している。

 4日の接種会場となったとりせん箕郷店(同市箕郷町)には市民約50人が訪れた。3回目の接種をした女性会社員(35)は「感染者が増えてきたので不安になった。家から近く、気軽に来られた」と話した。

 同日会場を視察した富岡賢治市長は「若い人はかかりつけ医もなく、医療機関などに行くのは大変という声を聞いた。簡単に接種できる環境を整えたほうがいいと考えた」と意義を述べた。同市は12日までJR高崎駅西口の高崎オーパ前ペデストリアンデッキにも接種会場を設けている。

 若い世代が接種しやすいよう、沼田市も沼田利根医師会と連携して休日や夜間に接種できる体制を整えている。