新型コロナウイルス感染症で、群馬県と前橋、高崎両市は4日、新たに10歳未満~90歳以上の3101人の陽性が判明し、過去最多を更新したと発表した。感染拡大の「第7波」を受けて自宅療養者も急増しており、第6波のピーク時の約4倍に上っている。県はオミクロン株の特性を踏まえて業務逼迫(ひっぱく)を和らげるため、健康観察を縮小、簡略化し、重症化リスクの高い患者に優先的に対応している。

 県によると、県内で3千人を超えたのは初めて。同日現在の病床使用率は56.5%で、入院中の377人のうち重症者は3人、酸素投与が必要な中等症患者は59人となった。

 新たに高崎市の50代男性と、90歳以上の男性2人の計3人の死亡も発表され、県内の感染確認は累計14万3350人(うち355人死亡)となった。新たなクラスター(感染者集団)として、みどり市や桐生市の高齢者福祉施設、高崎市の障害者入所施設などで計6件が確認された。

 自宅療養者数は過去最多を更新し続け、同日時点で2万6475人。第6波のピーク(2月6日、6453人)を大きく上回り、県が想定していた「6千人」を大幅に超えた。県はこれまで、健康観察センターを通じて健康観察をしていたが、全ての自宅療養者への電話対応は追い付かない状況だ。生活支援物資も不足しており、同居家族が買い物できる場合には原則として送っていない。

 県は7月中旬から、自宅療養者の健康観察について、①80歳以上の高齢者②2歳以下の乳幼児③妊婦④基礎疾患のある人⑤65歳以上79歳未満の高齢者―に特に重点を置いて実施している。若い世代や症状が軽い患者には、健康観察アプリ「LAVITA」に体温や血中酸素濃度などを入力して自ら健康観察してもらい、必要があれば連絡する体制を取っている。入力がなかったり、異常な数値が出ている人には個別に連絡をしているという。

 県感染症・がん疾病対策課は「(これまで行っていた)自宅療養初日の電話も全ての人にはかけられず、ショートメッセージで対応している。健康観察は、重症化リスクの高い人に絞って行う必要性が出てきている」と説明。体調が悪くなった場合には、健康観察センターや県受診・相談コールセンターに連絡してほしいとしている。

 緊急性の高い症状は、①顔色が明らかに悪い②唇が紫色③いつもと様子がおかしい④息が荒い、急に息苦しい⑤胸の痛みがある⑥パルスオキシメーターの数値が95以下⑦もうろうとしている―などが挙げられる。詳細を県ホームページに掲載している。

 県は発表済みの新規陽性者数で重複や取り下げがあったとして、7月28日を2513人、2日を2782人、3日を2535人にそれぞれ修正した。

県、警戒レベル2維持

 新型コロナウイルス感染拡大で、5日までとしていた県指針に基づく警戒レベル2について、県は4日の対策本部会議で、6日以降も2を維持することを決めた。期間は19日まで。

 病床使用率の5割超がレベル3に移行する判断基準の一つだが、県危機管理課は「急激な上昇はなく、行動制限をかけずに感染防止対策と社会経済活動を両立していく」と判断理由を説明。全国的な感染急拡大を受けて政府が新設した「BA・5対策強化宣言」については、「現時点では適用は考えていない」とした。