感染力が強いとされるオミクロン株の派生型「BA・5系統」が群馬県内で検出される割合が、7月26日~8月1日の判明分で8割に達していることが5日、県のまとめで分かった。これまで主流だった「BA・2系統」から「BA・5系統」へと置き換わりが進み、感染者が急増している実態が浮き彫りになっている。

 県内で判明した陽性者の検体について、県衛生環境研究所と民間検査機関がゲノム(全遺伝情報)解析で分析している。変異株の検出割合を週ごとに比較すると、7月5~11日はBA・2が75.0%だったのに対し、BA・5は17.3%にとどまっていた。

 その後、BA・5の検出割合は42.4%(12~18日)、59.8%(19~25日)と上昇。26日~8月1日には80.9%に達した一方で、BA・2は減少し、2割を切った。

 同研究所は「BA・5は感染力が強く、免疫を擦り抜ける能力が高くなっている。BA・5の患者数が増えて置き換わりが進んだことで、感染者数が増えている」としている。

 県内では、6月下旬~7月上旬に陽性が判明した患者の検体からBA・5が初めて検出された。厚生労働省が3日に公表したアドバイザリーボードの資料によると、感染者1人が全感染期間に感染させる人数の平均値を表す「実効再生産数」は推計でBA・2の約1.3倍。複数国の事例から、既存のオミクロン株と比較して重症度の上昇は見られない一方、BA・5を中心に感染者数が増えている国では、入院者数、重症者数が増加していると指摘している。

新規陽性2633人金曜で過去最多 1人死亡

 新型コロナウイルス感染症で、県と前橋、高崎両市は5日、新たに10歳未満~90歳以上の2633人の陽性が判明したと発表した。金曜としては過去最多。高齢者福祉施設で療養していた高崎市の90歳以上の女性の死亡も新たに発表され、県内の感染確認は累計14万5968人(うち356人死亡)となった。

 県によると、同日現在の病床使用率は53.8%で、入院中の359人のうち重症者は2人、酸素投与が必要な中等症患者は56人。新たなクラスター(感染者集団)として▽高崎市内の医療機関で19人▽藤岡保健所管内の医療機関で10人▽前橋市内の医療機関で9人―の3件が確認された。

 県は発表済みの新規陽性者数で重複や取り下げがあったとし、7月27日を2138人、28日を2511人、2日を2781人、3日を2533人、4日を3093人に修正。高崎市は4日に発表したクラスター発生施設を障害者入所施設としていたが、高齢者福祉施設だったと訂正した。

 お盆期間中の新型コロナウイルス対策として、県は5日、高崎市のJR高崎駅構内のびゅうプラザ跡地に無料の臨時検査場所を開設した。18日まで。