コンビニ店舗で、社員(右)の説明を受ける中国人留学生(中央)と日本人学生

 群馬県内の大学や企業が連携して外国人留学生らの定住促進などに取り組む「グローカル・ハタラクラスぐんま(GHKG)」プロジェクトが、コンビニエンスストア大手のセブン-イレブン・ジャパン(東京)と連携したインターンシップ(就業体験)を開始した。初開催となる本年度は留学生ら8人が参加。店舗実習や講義を通じて「地域の多文化共生拠点」としてのコンビニの在り方を探る。

 就業体験は2月5~18日の日程で、群馬大、高崎経済大、前橋工科大に通う外国人留学生6人(中国人4人、ベトナム人2人)と、日本人学生2人が参加。留学生、日本人学生が共に多国籍な環境で働く人材育成を目指している。

 8日は座学の様子などが報道陣に公開された。社員が教育システムや地域限定商品開発の流れ、食品ロス削減の取り組みなどを解説したほか、接客力向上のための研修や地域商品の試食を行った。

 中国出身で高崎経済大3年の趙彤宇(チョウトウウ)さんは「大学で学ぶ経営の知識を実際に運用する機会はこれまでなかった。経営者の考え方を学べたし、日本語をもっと頑張ろうと思った」と話した。

 参加学生は座学講義のほか、前橋と高崎の両市にある3店舗で店舗業務に従事し、接客や店舗運営に必要な実践的なコミュニケーション能力の在り方について考える。企画・運営を担う群馬大の結城恵教授は「コンビニオーナーを目指す参加学生もいる。経営者の視点で『地域の多文化共生拠点』としてのコンビニの可能性を考えてほしい」と期待している。

 17日に群馬大荒牧キャンパスで成果報告会を開く。