全日本ピアノコンクール2022(日本音楽協会主催)の未就学部門で、群馬県高崎市の木田茉莉奈ちゃん(5)が全国1位となる最優秀金賞を受賞した。リズミカルな演奏やメロディーの表現の仕方などが高く評価された。県勢の最高賞獲得は初めて。茉莉奈ちゃんは本年度、同コンクールを含む5大会で金賞を受賞している。
茉莉奈ちゃんは4歳でピアノを始めた。ピアノ講師の母、理沙さん(33)の指導で毎日2時間ほどピアノに向かう。好きな曲は「メヌエット」。「良い気持ちで弾けるから」と笑う。
理沙さんは茉莉奈ちゃんに対し、演奏技術だけでなく、庭でバラを育てるなど情操教育にも取り組む。「遊びもピアノも全力。感情を込め、ピアノで歌うように表現する『うた心』を育てたい」と語る。
茉莉奈ちゃんと家族は14日、市役所に富岡賢治市長を訪ね、受賞を報告した。茉莉奈ちゃんは「ピアニストになって高崎芸術劇場でコンサートをしたい」と話し、富岡市長は「将来が楽しみだ。すごい」と激励した。
地区大会、ブロック大会を経て全国大会は昨年12月に横浜市で開かれた。茉莉奈ちゃんはネーフェ「カンツォネッタ」、ベートーベン「ドイツのおどり」、ポーランド民謡の「クラコヴィアクのおどり1番」の3曲を演奏した。