開催が迫る先進7カ国(G7)デジタル・技術相会合(29、30日・群馬県高崎市)に向けて県民機運を盛り上げようと、発明愛好家の斎藤斎さん(73)=同市下豊岡町=がドローンを使って「空飛ぶだるま」を製作した。斎藤さんは「地元で開かれる大きな会合。子どもも自分と同年代も夢を抱く機会になればいい」と話す。
作品は玩具のドローンに、発泡スチロールの板に写真を張って自作した高さ15センチほどの“だるま”と自動車のプラモデルを載せたもの。小学生にも人気のプログラミング学習ソフト「スクラッチ」で飛ぶ高さや前後左右の移動を指示・制御する。
同会合の関連イベントとして、最先端技術を紹介しようと県などが3月に開いた「ぐんまDigital Land(デジタル ランド)」を見学。「空飛ぶクルマ」の実機を目にしたことで、製作を思い立った。
斎藤さんは45年前、独学で配膳ロボットを作った。ファミリーレストランなどで運用されるロボットが配膳をこなす現状に「実現不可能なことはない。遠くない未来には車が飛ぶのだろう」と目を細める。
空飛ぶだるまは室内飛行に限られるが、近くの幼稚園やデイサービスセンターで実演を計画している。G7会合に「未来の足音が聞こえる、そんな会合になるだろう」と期待を寄せた。