政府のマイナンバーカードの普及策「マイナポイント」で群馬県渋川市は2日、市役所の申込支援窓口で、利用者のマイナンバーカードに身に覚えのない決済サービスがひも付いた事案が発生したと発表した。誤った決済サービスIDが登録された可能性があり、市は詳しい状況を調べている。

 市政策戦略課によると、この利用者は5月24日に窓口を訪れて申し込もうとしたが、IDが分からず断念し、公金受取口座の登録のみ行った。26日も申し込めず、31日に手続きを進めたところ、申し込み済みだったことが判明。市は31日に事案を把握し、利用者から経緯を聞き取った。

 市は窓口業務の委託事業者に対応を確認している。既にひも付いている決済サービス事業者にも調査を依頼し、具体的な状況や原因の特定を進めている。

 マイナポイントを巡っては、端末からログアウトしないまま別の利用者が申し込みを済ませたり、入力した誤ったIDが別人と一致したりして、ひも付けが正しく行われないケースが相次いでいる。市はこうした誤登録が、市役所の窓口でも起きた可能性があるとみている。