皆さんはCoderDojo(コーダー道場)をご存じでしょうか。おそらく初めて耳にする方が多いと思います。今回はコーダー道場を紹介するとともに、私が「コーダー道場前橋」を始めた理由をお話しします。

 コーダー道場は7~17歳を対象とした非営利のプログラミング道場です。2011年にアイルランドで始まり、現在、112カ国に2200の道場、日本には235以上の道場があります。コーダー道場前橋は県内唯一の道場で、毎月開催しています。

 私がプログラミングを始めたのは小学4年の時です。プログラミングを趣味にしていた父の手ほどきを受けました。趣味として楽しんでいましたが、教員になった後は仕事としてプログラミングを教える機会もあり、これをもっと広めたいと考えるようになりました。

 そんな中、飛び込んできたのが、小学校で20年からプログラミングが必修化されるというニュースです。それまでは私の父のように知っている大人が教えるしかなかったプログラミングを、いよいよ日本中の子どもたちに教えられるようになるのだと、うれしくなったのを覚えています。

 ただ、20年の小学校教育改革の目玉はプログラミング以外に英語や道徳の教科化など多岐にわたり、多忙な先生方が全て対応するには時間がかかるだろうと感じました。「自分なら小学生にプログラミングを教えられるのに」という気持ちが、「自分でプログラミング教室を開こう」と変化するのに時間はかかりませんでした。

 ゼロから教室をつくることも考えましたが、当時既に90ほどあったコーダー道場が私の考える教育理念と一致したため、県内初の道場を開設することにしたのです。

 私の理念は、「無償」で「決められたカリキュラムがなく」「プログラミングができる場所と時間を提供する」ことです。コーダー道場は無償で開催しなければその権利を剥奪されます。また、特別なカリキュラムがあるわけではなく、活動そのものをオープンにすることが求められます。16年10月にコーダー道場本部に登録し、17年4月に開設しました。

 それから約4年間で計50回以上道場を開きました。今年からは県との共催という形で県庁32階の官民共創スペースを会場として借りられるようになりました。現在は新型コロナウイルス感染防止のため、県独自の警戒度が4になった場合はオンラインで実施するようにしています。今後どのような状況であっても「プログラミングができる場所と時間を提供する」ために、無償のプログラミング道場を開催していきます。

 【略歴】2017年4月から現職。16年9月にマイクロソフト認定教育イノベーター、21年1月にグーグル認定教育者レベル2の資格を取得。樹徳高教諭。

2021/11/16掲載