新型コロナウイルスワクチンについて群馬県は6日、県内で160万人以上が延べ約617万回(5月31日現在)接種し、このうち副反応が疑われるとして報告された事例が計467件となったことを明らかにした。予防接種法に基づく健康被害救済制度では県内から102件の申請があり、35件に給付が認められた。
県によると、昨年6月以降の1年間の報告は計36件だった。467件のうち、発熱などの比較的重くない症状が317件と7割近い。症状が重い150件の内訳は、接種との因果関係がはっきりしない症例も含めて死亡34件、入院76件、その他40件だった。症状は発熱や心筋炎など幅広かった。
救済制度は接種を受けた人や家族が申請するもので、厳密な医学的因果関係までは求められない。県内で申請のあった102件中、62件は審査中が続き、結果が出た40件のうち5件は認定されなかった。
県新型コロナワクチン室は「本年度に入って副反応の報告はないが、『5類』移行後もサポート体制を継続していきたい」としている。
副反応の疑いがあった場合、診断した医師から国に事例が直接報告される。厚生労働省によると、接種後の死亡報告は今年3月までに約2000件あり、このうち1件のみ「ワクチンとの因果関係が否定できない」と認定された。これとは別に徳島大法医学教室が昨年8月に接種2日後に死亡した女子中学生について、司法解剖の結果死亡との因果関係を認定している。
副反応疑い467件 群馬県内のコロナワクチン接種 死亡は34件 健康被害救済で35件給付
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