事業内容について説明するベジリンクの富松取締役

 群馬県が創業間もないスタートアップ企業と金融機関や投資家、協業企業との出会いの場を提供する事業説明会「ネツゲンピッチ」の新企画が28日、県庁32階の官民共創スペース「ネツゲン」で開かれた。有機農業をテーマに、県外企業6社が登壇。会場とオンラインで視聴した県内の農業関係者ら約100人に、自社の事業内容や強みなどをPRした。

 新企画「ネツゲンソリューションピッチ」は、地域社会や行政が抱える課題の解決を目的に初めて開催された。ベジリンク(東京)、KOMPEITO(同)、オーガニックnico(京都市)、ノウカノタネ(福岡市)、プラントフォーム(新潟県)、ファーム・アンド・ファーム・カンパニー(宇都宮市)の6社が、5分の持ち時間で自社の技術やサービスを説明。質疑応答を通じて、事業連携の可能性を探った。

 首都圏の保育園などに給食食材の配達を手がけるベジリンクの富松俊彦取締役は「食べて健康になるというだけでなく、野菜がどうやって作られているか伝えることこそが食育」と強調。提携農家の元へ子どもたちを連れて行く「畑ツアー」の開催などを通じ、食に向き合う重要性を説いた。

 前橋市の会社社長、木暮玉枝さん(66)は「どの会社も熱のこもった説明で、有機農業への関心が高まった」と話していた。