▼世界最古の新聞とも言われる古代ローマの「アクタ・ディウルナ」は紀元前59年、政務の責任者「執政官」に初めて就任したユリウス・カエサルが創設した掲示板。国の最高機関「元老院」の議事録などを翌日に公開する仕組みだったそうだ

 ▼作家・塩野七生さんは著書『ローマ人の物語』の中で、それまで非公開だった議場に〈テレビが持ち込まれた〉と表現。議場での発言を都合よく編集して伝えてきた元老院の“特権”を突き崩すカエサルの一手だったと指摘している

 ▼2千年後の現代。県議会は本会議のインターネット中継に加え、1995年5月以降の本会議、2018年3月以降の委員会の会議録をホームページ(HP)上で公開している

 ▼特に会議録はキーワードや発言者の名前、役職などで検索すれば一瞬で候補が表示される。例えば「知事」は08年から今年3月まで51回の本会議、1回の決算特別委員会で「ぐんまちゃん」と発言していることもすぐに分かる

 ▼さらに今月発行の『県議会史第11巻』も10巻までの書籍形式を切り替え、全ページを電子データ化し、誰でもHP上で読める形にした。小寺弘之知事時代の99年から12年間の議事や選挙、議会内会派の変遷などをまとめている

 ▼県議会はきょうから計3日間の一般質問が始まる。議論に耳を傾け、関心を深めたい。せっかくカエサルが知れば驚くような環境が整っているのだから。