▼小中学生の夏休みも残り2週間ほどになった。親子ともども気になるのは宿題の進み具合だろう。1学期の学習を振り返る問題集は終わったか。作文やポスター、工作は仕上げたか。見守る方もヒヤヒヤする

 ▼わが子の夏休みを振り返ると、一番の難題は自由研究だ。テーマが決まらないまま時間だけが過ぎ、いつも最後まで残る。参考書には写真やグラフを添えた模範例が載っているが、息子のは見るからに雑でため息が出た

 ▼数年前、ある小学6年生の自由研究がSNSで話題になった。タイトルは「宿題をさいごの日まで残しておいた時の家族と自分の反応」。わが子だったら気が気ではない研究テーマだ

 ▼残り2日。〈宿題をやらずに学校に行って先生におこられる夢を見て目が覚めた。もうげんかいだ。変な汗がとまらない〉。家族に打ち明けると、母親は怒って皿を1枚割った

 ▼迎えた最終日。母親は目が合っても話しかけてこない。〈もしかして、ぼくは、大変な研究に手を出してしまったのでは、ないだろうか〉と悔やむ。弟が泣きながら宿題をしている姿を見て気づいた。〈この研究はぼくがやらなくても弟を研究すれば、結果がわかったんじゃないだろうか〉

 ▼本人が大まじめなだけに、逆に笑いを誘う。それにしても親にとってこれほど怖いことはないだろう。まだ宿題が残っている小中学生のみなさん、そろそろ腰を上げませんか。