▼地方都市の商店街を取り巻く状況は厳しい。大型商業施設の郊外進出が相次ぎ、近年はインターネット通信販売の攻勢を受ける。消費者の購買行動が変化する中、事業継続に欠かせない後継者不足という課題ものしかかる

 ▼客足が遠のき、店じまいを選択する事業者が増えれば、一帯は「シャッター街」と化してしまう。閑散とした商店街は、まち全体のイメージを暗くする。活気を取り戻すためにはシャッターを再び開けることが必要だ

 ▼桐生市の中心部に位置する本町5丁目交差点近くで先月下旬、市内飲食店の弁当などを販売する「桐生もりもりマルシェ」が開業した。市民団体の「『炭水化物なまち桐生』実行委員会」が市の空き店舗活用補助金を活用し、倉庫だった場所を改修した

 ▼実行委は2~3月、すぐ隣にある市観光情報センター「シルクル桐生」の一角で、会員店舗の弁当などを販売する事業を展開。コロナ下で苦しむ各店舗の収益確保につながったことから、常設店舗として再スタートを切った

 ▼開業から2週間ほどたち、ランチタイム限定ながら客入りは好調という。実行委の大川順司会長は「いろいろな人たちに、どんどんシャッターを開けてもらいたい」と期待を込める

 ▼新しい店舗の誕生は、まちの景観を明るくしただけでなく、人の流れも変えた。商店街のにぎわいを取り戻せれば、まちは再び輝き始めるだろう。