▼緊急事態宣言が再発令されても、職場がある都内の人出はあまり変わらない。時短要請に応じず、朝まで営業する近所の居酒屋は若者らで盛況だ。再発令の効果も疑わしい

 ▼県内でも都内に先立ち、不要不急の外出自粛が要請されているから想像しやすいと思う。求められても都内の人出が変わらないのは、もはやそれに従う余裕がないか、その必要を感じていないかのどちらかだろう
 
 ▼冬以降の第3波拡大とともに感じるのは、新型コロナウイルスに対する国民の考えが、鮮明に二極化しつつあることだ。恐ろしい病か、ただの風邪か。予防と触れ合い、大切なのはどちらか。混乱期ゆえに議論が百出し、ただでさえコロナで進む人々の分断を一層加速させている

 ▼改憲か護憲か、原発容認か脱原発かというイデオロギーと同じく、個々の日本人のコロナ観が固まりつつある時期だとも言える。対峙たいじするのが感染症であるだけに、それは各人の生き方、あるいは死に方という思想につながる観念といえよう

 ▼菅義偉首相は施政方針演説で「この闘いの最前線に立ち、難局を乗り越えていく」と表明した。逆風下の首相はワクチンを対策の「決め手」とし、2月下旬の接種開始を掲げる
 
 ▼ともあれ今年の衆院選で、コロナ対策は必ず争点となる。私たち一人一人のコロナ観が問われる時が来る。