▼「汗をかかなければ」。本紙連載の「デジタルぐんま」で人工知能(AI)による配車システムを手掛ける担当者が話した言葉を読んだ。仕組みを作るだけでなく、使い方を伝える労を惜しまないとする
▼「汗をかく」という言葉には「汗が出る」「はらはらする」などに加え、冒頭の使い方のように「自分から進んで行動する」「一生懸命努力する」などの意味がある。サッカーで「汗をかける選手」と言ったら、運動量豊富で献身的なプレーができるというほめ言葉になる
▼正月休みでのんびり新聞を読みながら、「汗をかく」との言葉を見かけ、ある受験生に教えてもらった英文を思い出した。直訳すれば「汗でおぼれたものは今までにいない」
▼現在完了の勉強をしている時、参考書で見つけたらしい。アメリカンフットボールの名将で強豪の米ノートルダム大を率いたルー・ホルツ氏の言葉という。意図は「だから安心して汗をかけ。死ぬ気で努力しろ」だろうか
▼言葉がきつくなったが、精いっぱい努力を重ねる受験生の姿が浮かぶ。同時に時間を浪費するばかりの自らを省みる
▼県内は今週末から私立高の入試が本格化する。16、17の両日は大学入学共通テストが控える。もうひと踏ん張り。でも、今年は新型コロナウイルスもある。体を大切に。家族を含め、周囲も健康に留意したい。