最新の研究成果を発表した日本温泉地域学会

 日本温泉地域学会(石川理夫会長)の第35回研究発表大会が28日、群馬県の中之条町ツインプラザで開かれた。研究者らが温泉の衛生管理や温泉地の動向などを紹介。日本の温泉文化を国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録しようとする動きを受けた発表もあった。

 ユネスコ登録を題材に石川会長らは、日本の温泉地と温泉文化の評価に関する考察を披露し、無形文化遺産の評価基準などを報告した。登録へ応援する考えを示した石川会長は「温泉信仰が古くからあり、文化的景観を保っているのが日本独自のもの」と指摘した。

 温泉の調査や衛生管理を手掛ける湯守(水戸市)の堀川有さんは「温泉浴槽の衛生管理―水回り配管の洗浄(クリーニング)の重要性」と題して、過酸化水素による消毒でレジオネラ属菌の減少結果を示した。ユネスコ登録に関して堀川さんは「お湯があったら漬かりたいと思うのは日本人だけの文化。安心・安全・衛生的で、より快適に温泉を風呂にしてきた文化だ」と見解を述べた。

 高崎商科大の萩原豪准教授は自身のゼミで学生がまとめた「コロナ禍において大学生が考える温泉地支援プロジェクト」と題し、仕事と温泉を掛け合わせた「ワークスパ」の研究を報告した。

 学会員ら約70人が参加。多くの参加者が同町の四万温泉で宿泊し、29日は温泉街を散策する。