東日本を代表する古墳時代後期の前方後円墳、綿貫観音山古墳(群馬県高崎市)。出土した副葬品や埴輪(はにわ)など計3346点は2020年9月、国宝(美術工芸品)に指定された。各史料は朝鮮半島や中国大陸との深いつながりを示し、古墳時代の東国文化を研究する上で学術的価値が高い。古墳の概要や代表的な出土品を紹介する。

満月に浮かび上がる綿貫観音山古墳

 同古墳は全長97メートル。1968年3月開始の発掘調査で群馬県内最大規模の横穴式石室(全長12.6メートル)が未盗掘のまま見つかり、内部に多くの副葬品が良好な状態で残っていた。73年に国史跡となり、復元整備した上で81年に公開された。

 県立歴史博物館(高崎市)によると、同古墳が建造されたのは6世紀後半とされる。当時のヤマト王権は諸外国と積極的に外交を推し進めていた。同古墳の副葬品には東アジアの国々にゆかりのある品々が数多く含まれており、埋葬された人物が生前、ヤマト王権の...