▼マラソンで最も力を発揮しやすい気温はトップクラスのランナーなら6~8度、完走目的では12度前後とされる。多くの大会が冬場を挟んで晩秋から春先に集中する理由の一つだ

 ▼一方で夏場のランニングはつらく、脱水症状や熱中症の危険がある。シーズン本番に向けた市民ランナーの練習も比較的涼しい朝晩中心になるが、その頑張りも目指すゴールがあってのことだろう。「目標を失ってやる気が起きない」と嘆きを耳にする

 ▼コロナ禍の今年、ぐんまマラソン(11月3日)をはじめ、各地で大会が中止となった。来年こそ、と思いたいが、年明け以降も開催を見送るとの判断が出始めている

 ▼再度ため息が漏れそうなところに赤城山で仮想レースの開催が決まった。「あかぎ大沼バーチャルトライアル」だ。中止となった「あかぎ大沼・白樺マラソン大会」(8月30日)と同じ大沼周回コースを最大20キロ走り、スマートフォンのアプリで計測した記録で競う

 ▼密を避けるため、8月中の好きなときに個人で走ればいい。心配される暑さだが、爽やかな高原を楽しんでもらおうと企画された大会である。前橋の8月平均気温26.4度に対し、売りは「下界マイナス10度」

 ▼猛暑への懸念から、東京五輪のマラソン会場となった札幌よりさらに5度ほど涼しい。赤城山なら8月でも自然とペースが上がる。