▼ウイルスの恐怖を描いた映画『感染列島』(2009年)。未知のウイルスが海外から持ち込まれ、医療は崩壊寸前、医療従事者も次々と倒れる。都市封鎖がパニックを呼ぶ

 ▼映画では爆発的にまん延したウイルスによって国内の感染者は4000万人、死者は1000万人を数えた。一方、現実の新型コロナウイルスは、東京都の感染者数が17日に過去最多293人に上るなど拡大が深刻になっている

 ▼厳戒の中、県高校野球大会がきょう開幕する。キーワードはやはり大会開催や周囲への「感謝」だろう。本紙別刷り「大会ガイド」の抱負で複数の主将が「感謝」「恩返し」を挙げた。オンラインの甲子園交流試合抽選会でも、出場32校中26校の主将が同じ趣旨の言葉を使った

 ▼元農大二高監督の故斎藤章児さんは部訓の一つに「アリガトウという感謝の心」を掲げた。前橋育英高の荒井直樹監督は著書で、全校生徒の応援などに触れ〈特別な環境に胡坐あぐらをかくことなく、感謝するのは当たり前〉と説く

 ▼この夏は保護者の一部を除きスタンド観戦ができず、出場校の選手が勢ぞろいする開会式もない。そこで過去の群馬大会から来賓あいさつを一つ紹介したい

 ▼場面はボール球一つも許されないピンチ。「私なら思い切って直球を投げる。あとはバックを信じる」。仲間との絆を胸に、さあプレーボール。