▼堂々と発表する高校生に見とれてしまった。7日に前橋市内で開かれた「群馬イノベーションアワード」のファイナルステージである。大学生や社会人、起業家らもそろう中、大賞を射止めたのは前橋高2年の中沢たいようさんだった

 ▼中沢さんは親豚に押しつぶされ死ぬ子豚が年間153万頭に上るとし、圧死を防ぐ装置を提案した。子豚が危険を感じたときに発する鳴き声をAIで感知、親豚に電気ショックを与えて立ち上がらせる仕組みだ

 ▼中沢さんだけではない。弁当を通じて地元企業と高校生をつなぐ「弁チャー」を考案、高校生の部に入賞した市立太田の大野愛美さんと小泉佑弥さんも息の合った発表を披露した

 ▼今年の全日本高校チームダンス選手権大会で優勝した安中総合学園ダンス部による圧巻のパフォーマンスを含めて、高校生のはつらつとした姿が目立つステージだった

 ▼こんな印象を持ったのも、経済協力開発機構(OECD)の3年ごとの調査で、日本の高校1年生の読解力が大きく低下したことが話題になったばかりだったからだ。2回連続で下がり、教育現場に波紋が広がる

 ▼読解力低下については、国立情報学研究所の新井紀子教授らが前々から指摘していた。心配だが、アワードでの高校生を見ていて、少し勇気づけられた。力を発揮できる舞台が若者には必要だ。