1994年にスペースシャトル「コロンビア号」に搭乗し、アジア女性初の宇宙飛行士となった向井千秋さん(71)=群馬県館林市出身。毛利衛さん、土井隆雄さんと同時に、スペースシャトルに搭乗する日本人初の宇宙飛行士に選ばれてから9年の歳月を経ての快挙だった。これまでに2度の飛行を果たし、日本人飛行士の黎明(れいめい)期を切り開いてきた。

 弟の脚の病気をきっかけに医師を志し、中学時代に上京。慶応大医学部を経て心臓外科医となった。当時の宇宙開発事業団(NASDA)に採用された直後、スペースシャトル「チャレンジャー号」の爆発事故で日本人飛行計画が凍結される事態にも見舞われた。

 初飛行は金魚の宇宙酔い実験などを行い、当時の女性の宇宙最長滞在記録を更新。98年に米国の宇宙飛行士、ジョン・グレンさん=当時(77)=と飛行し、老化に関する実験に携わった。

 現在は東京理科大特任副学長や企業の社外取締役を務め、宇宙関係の会合などで国内外を飛び回る。医師、宇宙飛行士、研究者、教育者として夢を追い続け、困難にぶつかりながらも全身全霊で挑み続けた半生を振り返る。

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