人身事故の発生件数が多い交差点を都道府県ごとに公表する日本損害保険協会(東京)の「都道府県別『危ない交差点ワースト5』」。群馬県の2022年のワースト1は、12件発生した「緑町交差点」(高崎市問屋町西)で、2年連続で群馬一危ない交差点となった。日没が早まり、事故が発生しやすい薄暮に交通量が増えつつあることから関係者は注意を呼び掛けている。

2、3カ月に1度

 近くの衣料品店の男性店長は、「着任2年だが担当した店舗では事故が一番多い」と話す。規模の大小はあるが2、3カ月に1度は事故があり、車体が大破するような事故も年1回程度目撃するという。

 県警交通企画課によると、同交差点での人身事故の形態は、この5年間、「追突事故」が最も高い約4割を占める。右折しようとした車と対向して来た車が衝突する「右折直進事故」や、左折時に自転車などとぶつかる「左折事故」がそれぞれ2割程度だ。

 同課は右折直進事故が多発する背景に、無謀な右折を試みるドライバーがいたり、大型車にバイクや軽乗用車が隠れてしまう見通しの悪さがあると分析。対策として信号機の右折矢印を表示する時間を調整しているほか、左折事故防止のため薄くなった区画線や横断歩道を塗り直している。

2年連続でワースト1位になった緑町交差点(高崎市)