大学生や高校生らが群馬県内4企業や県と連携し、抱える課題の解決を模索するイベントが25、26日の両日、各企業や県庁などで開かれる。高崎経済大の起業サークル「その先の高崎」(溝渕起基代表)が企画。企業訪問や経営者との対話を通じて、若者の視点で解決策を見いだす。同サークルは「学生と企業が双方向でプラン導入に向かえるような取り組みにしたい」と意気込む。
イベント名は「その先を照らせプロジェクト 学生×群馬県企業2日間共同プランニング」。協賛企業4社と県交通イノベーション推進課が学生らにアイデアを求める。
協賛企業は、コーヒー製造販売の大和屋(高崎市)、猿ケ京温泉旅館協同組合(みなかみ町)、紙容器製造のくらまえ(前橋市)、農業ベンチャーのジャングルデリバリー(館林市)の4社。大和屋は「大和屋のコーヒーを学生目線の新しいアイデアを用いて若者のファンを獲得せよ」との課題を提示する。
高校生、大学生ら約40人が参加し、1社・団体につき2チーム(1チーム4~5人程度)が編成され、計10チームがプランを競う。
25日はバスに乗って猿ケ京温泉やジャングルデリバリーなどに向かい、課題を聴き取る。経営者らと意見交換してプランを練った後、26日に県庁32階の官民共創スペース「ネツゲン」でチームごとにプランを発表。優勝チームには賞金3万円が贈られる。
溝渕代表(21)は「通常のビジネスプランコンテストならここで終わりだが、今回のイベントはその後の取り組みが肝」と強調。発表会後、経営者や県職員とプランの実現可能性を一緒に考える時間を設け、その後も両者が関わりを持ち続けられるようにする。
千葉県出身の溝渕代表は「起業サークルに所属したものの、コロナ禍もありこれまで県内企業との関わりを持てなかった。せっかく縁があって群馬県で生活しているので、地元企業と連携できる仕掛けをしたかった」と企画の趣旨を明かす。同大は在学生の7割が県外出身者という。
発表会の様子は見学可能。オンラインでも配信する。