▼以前取材した出来事がその後予想以上に発展し、驚いたり、感激したりすることがある。2017年、利根沼田地域の中学生の夢を応援するプロジェクト「夢大賞」が行われた。沼田青年会議所が公募し、書類選考や発表を経て女子生徒の夢が選ばれ、屋外の映画イベントを成功させた

 ▼子どもたちが将来や地元について考えるきっかけとなり、地域の大人も目を輝かせて応援した。その熱に触れ、単発の催しで終わってほしくないと願っていたが、まかれた種はしっかりと育った

 ▼プロジェクトに関わった高校生が中心となり、事業を引き継ぐ形で市民大学「利根沼田夢大学」を19年度に設立。本年度は地元中学生らが出演する「まち映画」を製作した

 ▼今月14日には沼田市で上映イベントを開催。利根沼田の魅力が詰まった映画と、運営スタッフとして会場を生き生きと動き回る若者の姿から地元への愛着が伝わり、胸が熱くなった

 ▼新型コロナウイルスの影響で、製作中止も検討したという。それでも応援する大人たちが前を向いて協力、感染対策をしながら完成させた。コロナ禍で地方が見直される中での製作でもあり、大きな意味を持つ作品となった

 ▼夢大学は新年度、3期目がスタートする。“卒業生”が応援側に回る好循環も生まれている。シナリオのない今後の展開も楽しみだ。