▼最近気になったのが言葉や用語の呼び替えに関する二つの事案だ。一つは、日本学術会議がまとめた報告書で、高校生物の教科書で遺伝の法則の「優性・劣性」を「顕性・潜性」に改めるよう提言している

▼遺伝の特徴が現れやすいかどうかを意味する用語だが、優劣があると誤解される恐れがあるため。2年前に日本遺伝学会が同様の決定をし、呼び替えを許容する流れができつつあると判断したようだ

▼もう一つは、総務省の有識者懇談会が「過疎」に代わる用語の検討で一致したこと。過疎に含まれるマイナスイメージが実態に合わないという。言葉も生き物であり、時代とともに変わっていくのだろう

▼さまざまな虫が活発に活動する夏場は、虫が嫌いな人にとっては受難の季節に違いない。なかでも嫌われ度で上位に入るのがゴキブリである

▼語源をたどると、「御器齧ごきかぶり」と呼ばれていたが、間違えて「ゴキブリ」と辞典に掲載されたという説がある。県立自然史博物館で講演したアース製薬の有吉りつさんが話していた。有吉さんは虫ケア用品開発のため、100万匹のゴキブリをはじめ、さまざまな虫を飼育している

▼虫との付き合い方について「正しく知ることが大切」と助言。そうはいっても、ゴキブリの文字を見るのもいやという人もいる。名称を改めて、印象を和らげるのも手か。