現場近くの小学校で大泉署員らに見守られながら登校する児童たち=8日午前8時ごろ、大泉町

 群馬県大泉町古氷の町道で7日夕、下校中の小学4年の女児(10)が襲われた事件で、大泉署は8日、女児を包丁で刺そうとしたとして、殺人未遂の疑いで、邑楽郡に住む高校生の少年(17)を逮捕した。同署によると、「殺すつもりでした」などと供述。女児と面識はなく、同署が動機や詳しい経緯を調べている。事件を受け、県警は見守りや不審者への警戒を強化している。

 逮捕容疑は7日午後4時ごろ、大泉町古氷の町道で、女児に後ろから覆いかぶさり、持っていた包丁で突き刺そうとした疑い。

 同署によると、容疑を認めている。少年は県内の高校に在籍する高校生で、包丁は自宅から持ち出したとみて調べている。包丁は通行人に取り上げられ、女児にけがはなかった。

 目撃者の話などから、事件当時、少年は大声を上げながら女児らの後方から走ってきたという。少年はしゃがみ込んだ女児に後ろから覆いかぶさり、女児の顔や胸に包丁を近づけたとされる。

 女児と一緒に下校していた同級生が防犯ブザーを鳴らし、近くの住宅にいた女性に助けを求めた。通り掛かった男性が包丁を取り上げ、別の男性らと共に少年を女児から引き離したという。110番通報を受けて駆け付けた同署員が、銃刀法違反の疑いで少年を現行犯逮捕していた。

住民に衝撃、警戒を強化

 高校生の少年(17)が下校中の女児を襲ったとされる殺人未遂事件。地元住民からは、容疑者の逮捕に安堵(あんど)の声が聞かれた一方、少年が面識のない女児への殺意を供述していることにショックが広がった。

 現場近くの小学校周辺では8日朝、大泉署員が登校する児童を見守った。子どもを車で送った父親は「子どもも怖がっていた。まさか近くでこんな事件が起こるなんて信じられない」と不安を口にした。事件を受け、同署や大泉町は小中学校周辺でのパトロールを強化している。

 近くに住む女性(45)は「子どものいる家庭が多い地区。地域ぐるみで防犯を考えないといけない」。中学生と高校生の娘がいる同町の男性(49)は「事件を聞いて心配したが、容疑者が逮捕されたと聞いてほっとしている」と話した。

 県警は各署に対し、パトロールの強化や、自治体や防犯ボランティアとの不審者情報の共有を徹底するよう指示。住民向けに「上州くん安全・安心メール」による防犯情報の発信にも力を入れる。