観光支援事業「愛郷ぐんまプロジェクト」について群馬県は9日、今月末までとしていた実施期間を延長する方向で検討していることを明らかにした。延長が正式に決まれば、割引対象を隣接県の県民にも拡大する方針。新型コロナウイルスの感染状況や、政府の観光支援事業「Go To トラベル」の再開時期も踏まえながら、延長期間など詳細を今後詰める。年末年始を過ぎると閑散期を迎える県内の観光関連事業者への支援を続けることで、コロナ下で痛んだ本県観光業の下支えを目指す。

 県議会の新型コロナウイルス感染症対策特別委員会で報告した。

 愛郷は、2回のワクチン接種かPCR検査の陰性を証明した県民を対象に、県内施設への宿泊を5000円割り引く事業。未接種者でPCR検査の陰性証明がなくても3000円の割引となる。事務局に登録された1万円以上の日帰りツアーも最大5000円の割引対象となっている。

 宿泊割引は10月15日から先行実施されており、11月21日までに延べ12万5297人が利用。日帰りは19本のツアーが実施され、673人が利用した。県によると、県内の宿泊施設の年末の予約は愛郷の効果もあって好調だという。

 愛郷の割引対象として新たに検討する隣接県は、福島、栃木、埼玉、長野、新潟の5県。県の割引制度に他県民を加える仕組みのため、各県の了解を得るための調整を行っている。栃木県でも、群馬など他県民を割引対象に加える動きが出ている。

 政府は都道府県独自の住民向けの旅行割引を支援する補助金「地域観光事業支援」の対象期間を今月31日までとしていたが、来年3月10日にまで延長。対象者も隣接県の県民に拡大できるようにした。

 ただ、新たな補助金は交付されないため、既に交付済みの補助金を活用する必要がある。県は愛郷の予算として宿泊55万人分、日帰り4万5千人分を確保している。現状で、これらの予算に余裕があることから、この予算を活用して対応できないか検討している。