▼アルハンブラ宮殿に代表されるように、スペインの南部はイスラム文化の影響が色濃く残る。他のヨーロッパ諸国とは異なる異国情緒があり、この国の魅力でもある

 ▼ところで、「イスラム」と聞いて、どんな印象を抱くだろうか。近年はイスラム国(IS)やテロのイメージが先行し、敬遠する人も少なくないかもしれない。自分自身、1日5回の礼拝や、酒や豚肉を口にできないといったタブーが頭に浮かび、「大変だな」という思いで見ていた

 ▼今月上旬、市民グループが企画した、伊勢崎市にあるモスク(イスラム教の礼拝所)の見学会に参加した。宣教師をはじめ出迎えてくれた人たちはどんな質問にも丁寧に答えてくれた。「イスラム教についてもっと知ってほしい」という熱意を感じた

 ▼日本人のイスラム教徒は「普段の生活につながることがコーラン(イスラム教の聖典)にはある」と指摘。礼拝は「義務」ではなく「喜び」と説明され、認識を改めさせられた

 ▼見学会は市内に住むイスラム教徒と交流の糸口を見つける狙いがある。企画の代表者は「見学して終わりではなく、これを機にイスラムの人たちとつながりたい」と話す

 ▼何も知らないと臆測で物事を考え、誤解が生まれがちだ。しかし、ちょっとした会話で誤解は解けることもある。実際に言葉を交わす大切さを感じた。