これからの時代を生きる若者に求められる力は何でしょうか。コミュニケーション力、創造力、発信力、協働力…。いろいろな力が思い浮かぶでしょう。

 私は高崎高在学中から、さまざまな課外活動に取り組んできました。高校生同士が本県の将来を考える場や高校生と国会議員が議論する場を設けたり、まちなかの飲食店を紹介する冊子を作ったり音楽フェスティバルを開催したりしてきました。

 慶応大総合政策学部3年の現在は、地域づくりの手法について研究するとともに、社会教育の必要性やこれからの教育の在り方も研究しています。学業と並行して、NPO法人の代表として学習機会に恵まれない子どもたちへの学習支援や若者への実践的な学びを提供する活動をしています。

 今年5月にはJR前橋駅前の商業施設内に開室した「前橋市高校生学習室」の室長に就きました。高校生同士の交流による新たな価値の創造や地域でのボランティア活動などを通じた郷土愛の醸成、実践力を持つ若者の創出を目指して、高校生の支援に取り組んでいます。開室から半年余りが経過し、高校生が自ら企画を考え、実行する様子も見られるようになりました。

 その一つとして、学校の垣根を越えた文化祭の開催に向けた取り組みが始動しています。新型コロナウイルス感染症の拡大で修学旅行や文化祭などの学校行事が中止となってしまった高校生の発案で生まれたもので、最後の思い出をつくろうと生徒たちが主体的に活動しています。

 日本は少子化が進み、生産労働人口が減少していくのは言うまでもありません。コンピューター技術の進展に伴い、今存在している職種がこの先なくなっていくことも予想されます。そのような時代を生き抜くためにどのような力が必要なのでしょうか。

 私は課題を発見する力と、その課題を解決へと導くための力が必要だと考えます。これらの力は決して、一つの能力を極めただけでは養うことはできません。例えば、課題を見つけるためには広い視野や洞察力が、課題を解決に導くためには表現力やリーダーシップが求められます。

 若者が生きていくこれからの時代は社会構造の目まぐるしい変化が予想されます。若いうちからボランティア活動や実践活動、インターンシップなどに参加することでさまざまな能力を身に付け、時代の変化に適応できる人になれるよう自分を磨くことが必要になるでしょう。社会全体としても、若者がさまざまなことに挑戦できるよう後押ししたり温かく見守ったりするとともに、時に手を差し伸べる寛容さも必要だと考えます。

 【略歴】高崎高3年だった2016年11月にNPO法人を設立し、若者の地域定着に取り組む。21年5月から前橋市が開設した「高校生学習室」室長。慶応大3年。

2021/12/12掲載