▼障害者の表現活動を支援する高崎市の通所施設「アトリエART・ON」を再訪した。開設直後の2013年秋以来5年ぶりで、利用者の明るい声が響いていた

 ▼楽しそうにおしゃべりしながら刺しゅうをしたり、絵を描いたり、グッズを制作したり…。一方で黙々と紙を切り刻む人もいて、それぞれのペースで創作に励んでいた

 ▼運営するのは障害者の芸術活動を支援するNPO法人・工房あかね。利用者が制作したグッズを商業施設などで販売するほか、作品を企業に貸し出している

 ▼「ここで制作される作品は、ちょっと見ると、いびつだったり、ふぞろいだったり。でも見方や感じ方を変えると、それが美しく、人を感動させる作品だと気付く」。同施設アートディレクターの前島芳隆さんは話す

 ▼意味がなく、無駄なように思えても、見方や考え方を変えると、その意味や価値が分かってくる。障害者の作品には、見方や考え方を変える「役割」や「力」がある。20年近く障害者の作品に向き合ってきた前島さんの実感だ

 ▼そういう役割や力をもっと知ってもらい、もっと仲間を増やしたい。そんな願いを込め、同施設は29日から初の展覧会「~はじまり~アトリエART・ONと仲間たち展」を高崎シティギャラリーで開く。見た人の価値観を変える力を持った作品が並ぶはずだ。