▼通勤途中、ラジオを聞いていると、選抜高校野球の話題になった。といっても試合の話ではなく、天気の話。雨による順延もなく、好天続きであることに珍しさを感じるといった内容だった

 ▼2012年、31年ぶりの選抜出場だった高崎高は初戦、雨で2度の順延を経験した。肌寒さや雨の印象のある春の甲子園も今年は穏やかだ。県内は同様にここ数日、ぽかぽか陽気が続く。公園では薄着の子どもが走り回っていた

 ▼そんなラジオを聞いた後、会社駐車場近くの道端で黄色いタンポポを見つけた。珍しい花ではないが、春を意識させてもらった。在来のタンポポは今では少なく、総包が反り返った外来の西洋タンポポが主流という

 ▼本紙1面「朝の一句」をみると、子どもたちが季節のうつろいをしっかりと感じ取っていることが分かる。花を読んだ句だけみても、暖かくなるにつれて、ウメからサクラの句へと変わっていく

 ▼タンポポの句にもいくつか出合った。石垣の隙間から元気に顔を出す様子を表現した中学生は、厳しい環境でも力強く生きる姿に共感したのだろうか

 ▼別の中学生の作品は〈青い空 見上げて蒲公英(たんぽぽ) しゃんと立つ〉。こちらはタンポポのようにありたいという決意か。新年度、多くの新社会人が歩みを始めた。困難はあるだろうけれど、しゃんと立っていてほしい。