▼「プロ野球選手になりたい」「ミュージシャンになりたい」。そうした夢を実現できるのは、人一倍努力している人なのだろう。音楽グループ「Goosehouse」が22日に都内で開いたライブで、ピアニストを務める沙夜香さん(31)=高崎市出身=の姿を見て思った

 ▼メンバー6人全員がボーカルで、掛け合うように歌う独自のスタイル。沙夜香さんもピアノを弾きつつ歌い、若者2300人を沸かせた

 ▼高校、大学時代はスキーに打ち込んだ。関東大会で県勢最高の3位となり、本紙スポーツ面を飾ったこともある。卒業後会社員となったが、ミュージシャンとなる新たな夢を描き、2011年グースハウスに加入した

 ▼「デビューが遅れた分、人一倍練習しなくては」と、時間を忘れてピアノと向き合った。ひた向きな姿勢はメンバーも目を見張るほど。ライブで観客の心を震わせる演奏ができるのは、日々の努力のたまものだ

 ▼夢への道は楽しいばかりではない。大好きな音楽がつらく、苦しくなり、ファンの応援を重圧に感じるときもあるだろう。スポーツ選手にも共通する

 ▼プロ野球の日米通算最多安打など数々の記録を持つイチローでさえ「苦しみを背負いながら、毎日小さなことを積み重ね、記録を達成した」と振り返る。努力を惜しまないひた向きさが、スターをつくっている。