▼納豆人気が続いている。全国納豆協同組合連合会によると、今年の消費額は過去最高だった昨年を上回る見込みという。そういえば自宅でもほぼ毎日食卓に上がる。安価で手軽、栄養豊富な「優等生」は、健康志向も追い風に幅広い年齢層から支持を集める

 ▼納豆好きの「みとちゃん」をマスコットキャラクターに採用している水戸市は、市民も納豆好きだ。総務省家計調査によると、昨年の1世帯当たりの購入額が都道府県庁所在地の中で最高だった

 ▼ギョーザの街として知られる宇都宮市には、名店の味を楽しもうと県外からもファンが集まる。こちらも浜松市と購入額首位の座を争うことが毎年話題になる。北関東の県都には発信力を持つ食文化がある

 ▼何かと比較される、わが前橋市も負けずに頑張りたい。豚肉料理の味を競う「T―1グランプリ」に加え、新たにピザを名物としてPRするイベント「キングオブピザ」もスタートした

 ▼伝統の粉もの文化を生かし、知名度のある高崎の「キングオブパスタ」と相乗効果が生まれればと願う。県内各地で、物語性を生かした食のイベントが増えることを楽しみたい

 ▼ただ名物として定着するには市民の愛が欠かせない。納豆、ギョーザのように地元消費が増えることで話題もふくらむ。まずは日々味わうことが、ムード盛り上げにつながる。