▼平昌(ピョンチャン)冬季五輪(来年2月9日開会式)まで100日を切り、聖火リレーも始まった。地元韓国では低調な盛り上がりが懸念されているようだが、4年に1度のスポーツの祭典に懸ける選手の思いは夏季大会と変わらない

 ▼注目競技の一つ、スピードスケートで、平昌大会出場枠が懸かるワールドカップ(W杯)前半4戦の代表に、男子の土屋良輔(メモリード、嬬恋高出身)、坂本永吉(みどりクリニック、高崎健大出身)、女子の佐藤綾乃(高崎健大)の県勢3選手が名を連ねた

 ▼第1戦(10~12日、オランダ・ヘーレンフェイン)の初日に、佐藤選手ら3人で組んだ女子団体追い抜きで、世界新記録を樹立して優勝。平昌へ日本女子が好スタートを切った

 ▼本紙11日付「みんなのひろば」で、佐藤選手のチームメートは五輪を〈トップ選手しか立てないW杯のさらに上の存在〉と位置づけている。今W杯には選出されなかったが、国際大会の経験で〈五輪が夢から目標に変わった〉と熱い思いをつづっている

 ▼日本代表選考会は12月末に行われる。嬬恋村出身で1万メートル日本記録保持者の土屋選手は「五輪出場は大前提」と前哨戦(W杯)に挑んでいる

 ▼2006年のトリノ大会を最後に、県勢のスピードスケート五輪選手は途絶えている。3大会ぶりにオリンピック選手が誕生する可能性は十分だ。