▼傍聴席に黒いスーツ姿の学生がずらりと並び、一般の来場者と合わせて普段は空きが目立つ54席が埋まっていた。今月8日、伊勢崎市議会で開かれた一般質問の光景だ

 ▼学生は伊勢崎敬愛看護学院の2年生38人。8年前から政治経済の授業に市議会9月定例会の傍聴を取り入れている。井野博美副学院長は「身近な規則がどう作られるか学び、社会に興味を持ってほしい」と狙いを説明する

 ▼この日は空き家対策や公園整備などをテーマに市側と質疑が行われ、小林まりもさん(19)は「こうして市が成り立っているのを感じた」。塚越莉子さん(19)は「話し合ったことが本当に現実になるのか気になった」と話した

 ▼選挙権年齢の引き下げで本県の18、19歳が初めて投票に参加した昨年の参院選から1年余りたった。この間に県内で行われた選挙の18、19歳の投票率は全年代平均を下回るケースが目立ち、啓発が課題となっている

 ▼安倍晋三首相が25日、記者会見で衆院解散を正式表明した。18、19歳にとって初めての解散総選挙となる。この機会に候補者や政党の訴えに耳を傾け、投票に参加してもらいたい

 ▼同学院が投票にいかなかった学生に理由を聞くと「どんな人か分からず責任を持てない」との声もあった。各陣営には多くの有権者に政策と思いが伝わるような熱い論戦を期待したい。