三山春秋
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▼結婚披露宴の出席者数は日本で120人、台湾で1000人-。本紙オピニオン21の今期委員で、台湾・台南市に派遣されているみなかみ町職員の阿部真行さん(46)が同市の台湾人女性と結婚した(14日付本紙)。同町での3日の披露宴に続き、台湾でも11月に行われるが、その規模が、阿部さんが築いてきた人脈の広さを感じさせる
▼阿部さんは2013年6月から市政府の国際交流の担当部署に所属。人間関係を重んじる台湾人の心をつかみ、町への観光客増につなげている。仕事ぶりを評価され、当初半年だった派遣期間は延長を重ね、4年を超えた
▼日本の各自治体と台湾の交流の窓口も任され、現地ではすっかり有名人。結婚は、日台の交流の象徴だと地元メディアで大きく取り上げられた
▼披露宴には頼清徳(らい・せいとく)市長(当時)から「みなかみとの交流における貢献に感謝している。結婚で公私にわたって台南と深い連携ができた」とのメッセージが届いた
▼その5日後、頼氏が任期途中で市長を辞職、台湾ナンバー2の行政院長(首相)に就いた。頼氏は人気が高く、蔡英文(さい・えいぶん)総統の低迷した支持率を浮揚させるための起用とみられる
▼この“昇格”は、町にとってはターゲットを台湾全土に拡大できるチャンス。人間関係を大切にしてきた阿部さんの結婚が重なったのは、新たな展開を予感させる。