▼群馬県の生産量が全国一の自動車装備品をご存じだろうか。助手席の足元などに取り付けられた赤い円筒形の発炎筒だ

 ▼渋川市の赤城山中に、日本カーリット(本社・東京都)の爆薬や火工品の生産拠点として、面積27ヘクタールの広大な赤城工場がある。ここから、国内で販売される自動車に装備される発炎筒の半数以 上が出荷されている

 ▼同社は2015年から、8月10日を「発炎筒の日」と名付けて、いざという時の使用法や有効期限が4年間であることをPRしている。「は(8)・つえん・とう(10)」の語呂合わせだけでなく、長距離ドライブする機会が多い夏季に安全を啓発したいという

 ▼自動車には、事故や故障の時に後続車に注意を促して追突などの二次災害を防ぐため、非常信号用具の装備が義務づけられている。LED(発光ダイオード)を使った非常信号灯も増えてきたが、圧倒的多数が発炎筒を装備している

 ▼着火すると強烈な明るさの赤や黄色の炎が上がり、昼間は600メートル以上、夜間は2キロメートル以上離れた場所から視認できる。鮮やかな発色は配合された金属化合物によるもので、打ち上げ花火の色と同じ原理だ

 ▼高速道路や踏切での重大事故が後を絶たない。他車を巻き込む事故を防ぐためにも、ドライブ前に車載の発炎筒の有効期限と使用法を確認しておきたい。