▼〈カバンには パソコンスマホ 紙おむつ〉。オリックスグループが4月に発表した第1回「働くパパママ川柳」の大賞作品だ。保育園に子どもを送る朝の慌ただしい家庭の様子を思わせる
▼通園バッグに入れるはずの紙おむつをバタバタと準備するうちに誤って仕事用の自分のカバンに入れ、そのまま出勤してしまったのだろうか。神奈川県の42歳の女性の作品という
▼「あるある」と思われた人も多いに違いない。朝は子どもに食事を与えるなどしてせわしなく園に滑り込み、帰りは時計を気にしつつ園へ急ぎ、渋滞に恨みごとも言いたくなる…
▼安中市にある精密部品加工のユー・コーポレーションを訪ねた。敷地内に企業主導型保育所を開いた。延べ床面積300平方メートルを超す建物を新設。長く働ける環境をつくると同時に、将来的な人材確保にも有効とみる
▼「企業主導型」は一定の質を満たせば、国から認可保育所並みの助成金を受け取れる。3月末現在で県内は同社など8施設の助成が決まっている。朝夕の慌ただしさがなくなる一助になればいい
▼女性が働くという視点から始まった同社の保育所開設話だが、男性従業員も利用できる。冒頭の受賞川柳に〈おむつ替え プレゼンよりも 汗が出る〉がある。こちらは男性の作品。男性の働き方、育児についても考えさせられた。