▼昨秋から自宅の庭先で育てているソラマメが、春の訪れとともに白地に黒い斑点の花を咲かせている。出勤前に花芽の成長を確認し水やりをするのが楽しみだ

 ▼ソラマメは発芽後、低温に当たらないと花芽が育たないため、秋に種をまく。冬の寒風に耐えて3月末、最初の小花を咲かせたのを見て心が躍った。その後、次々と開花、約40日で実るため収穫は5月中旬だろうか

 ▼富岡、安中両市を会場に22日から1カ月間、緑化イベント「花と緑のぐんまづくり」が開かれる。2008年の「全国都市緑化ぐんまフェア」を契機に、県民参加の花と緑あふれる美しい地域づくりを進めようと、09年から県内自治体の持ち回りで開催している

 ▼イベントに向け、富岡市内では上州富岡駅前や市役所、富岡製糸場周辺にミニ花壇や花の寄せ植えのハンギングバスケットが設置され、住民が育てている

 ▼植物を育てることは小さな活動かもしれないが、続けることで環境美化や心の癒やし、地域づくり、観光振興など多面的な効果が期待できる。まちなかに花を飾り周辺をきれいにすることで、観光客にも好印象を与えるはずだ

 ▼ソラマメは蚕を飼う初夏に収穫され、さやの形が蚕に似ていることから「蚕豆」とも当て字される。園芸は季節の行事や旬の味に気付かせてくれる。心弾む体験をしてみてはいかが。