▼「湘南色」と聞いて、本県を走るJRの車両が思い浮かぶ人も多いだろう。オレンジと緑に塗られた車両だ。数は減ったとはいえ、今も健在。通勤、通学で利用を始めた人もいるに違いない

 ▼県民になじみ深い塗色を見て、滋賀県で育った前上武大駅伝部監督の花田勝彦さん(45)も昔を懐かしむ。同県内でも湘南色車両が走っていた。現在は発足から1年のGMOアスリーツで監督を務め、東京五輪の陸上選手輩出に情熱を注ぐ

 ▼自宅のある高崎市からチームの拠点、埼玉県東松山市まで通う。花田さんは先月、自身のフェイスブックに〈群馬に移り住んでもう13年になります〉と書いた。滋賀で生活した期間に並び、引っ越すことがなければ、群馬暮らしが一番長くなると続ける

 ▼「13年」のことを書こうと思ったのは講演で訪れた古里でJR線に乗っている時だという。県内の多くの区間と同様に電車ドアの開閉が自動でなく押しボタン式なのも影響したようだ

 ▼赤城おろしと比叡おろし、冬に雪化粧する赤城山と比良山地の山並み…。似た環境を持つ本県を〈自分には合っている〉と評する

 ▼全くの新天地で上武大をゼロから箱根駅伝常連に育てた花田さん。本県で新生活を始めた人たちに「新しい出会いには意味がある。新しいことへのチャレンジは成長につながる」とエールを送る。