三山春秋
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▼「省」は「少」と「目」との合成字/「少」の音の表す意味は「
▼「祝婚歌」や「夕焼け」などの作品で知られ、3年前に亡くなった詩人、吉野弘さんの「省」という詩の冒頭部分だ。これに続けて、「“何々省”というお役所は物が見えない所だったのか」「視野の限られたお役所では心もとない」と記す
▼内閣府の再就職等監視委員会の調査で天下りあっせん疑惑が浮上した文部科学省は物が見えないお役所の典型のようだ。国家公務員が関係の深い民間企業などに再就職する天下り。相次ぐ違反で規制強化が進んでいるのに、それが見えていなかったのだろう
▼だが、〈目が覆い隠されて明視できないこと〉では「省」も立つ瀬があるまいと、詩人はほかの辞書で別の解説を見つけ、次のように書き記す
▼「省」は「之」と「目」との合成字/「少」は「
▼悪弊をなくすことができない文科省。〈見るべきものに充分、目を配ること〉を怠り、反省しなければ、視野の限られたお役所では心もとないと誰もが思ってしまう。