三山春秋
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▼子どもの頃から、元日の朝は榛名山の一角にある相馬山に登り、山頂で初日の出を拝むことにしている。今年も早起きして出掛けた。この季節としては穏やかな天候。登山道には雪があることが多いのだが、ほとんど見当たらなかった
▼山頂では30人ほどが日の出を待っていた。大半は登山靴を履き、防寒対策も万全。だが、そうは見えない外国人の一団がいた。スニーカーやかかとの高いブーツ、丈の長いコート…。山に登るとは思えない服装や装備が気になった
▼大抵のガイドブックに「家族向け」と紹介されている相馬山だが、途中には鉄ばしごのかかった急な岩場がある。登山道に積もった雪が凍り、滑りやすくなっている場合も少なくない
▼標高は1400メートル程度しかないが、甘く見ると痛い目に遭うことがあり得る山なのだ。こうした情報は初日の出を拝もうとやってきた外国人たちに、どこまで伝わっていたのだろう
▼観光を活性化の原動力にしようとの試みが活発だ。そして外国人をどう呼び込むかに県や市町村が知恵を絞っている。観光スポットや周遊ルート、体験企画のPRなどに異論はない
▼しかし、同時に危険な情報、注意すべき情報をより正確に、広く伝えるべきではないか。どんなに効果的なPRも、一度の事故で台無しになってしまう。それを忘れないでほしい。