▼「歩くと3倍楽しいまち桐生」を合言葉に開かれた路地裏散策に同行した。地元商店主の案内で古民家を利用したギャラリーや喫茶店を見学。歩かないと見えない織都の魅力を発見した

 ▼今回のコースからは外れたが、重伝建地区の裏通りに本屋「ふやふや堂・早政の土間店」がある。開店は月曜日(来年から金曜日)の午後のみ。小さな看板しか出ていない

 ▼地図デザインを手掛ける斎藤直己さん(37)が「頑張っている小さな出版社と桐生の人を結び付けたい」と昨年末オープンした。取り扱いは400冊ほど。県内ではここでしか買えない本もある

 ▼風変わりな店名は、斎藤さんが以前京都に開いた事務所が麩ふ屋町通り沿いにあったことに由来する。旧早政織物工場の土間に木箱や平台を置き、「お酒と音楽」「少し考える」といったテーマごとに本を並べている

 ▼開店から1年。新聞記事やインターネットの情報を頼りに一人、また一人とやって来る。「本を求めている人が遠くからも来てくれた。本が好きな人の行動力にびっくりした」と喜ぶ

 ▼重伝建地区には約400棟があり、6割が昭和初期までに建てられた。住宅や店舗、事務所が混在しており、生活感あふれるまちなみが魅力だ。ふやふや堂の年内営業は28日までで、年明けは8日から。新春の路地歩きもぜひ楽しんでほしい。