▼あす15日は七五三。休日とも重なり、神社や寺院は晴れ着やはかま姿の子どもでにぎわうだろう。太田市の大光院を平日に訪ねても、七五三の参詣姿を多く目にした

 ▼1613年開山で初代住職は呑龍(どんりゅう)上人。捨て子や貧しい子を「弟子」として受け入れ、自身や寺の運営費用を切り詰めて救済した。今も「子育て呑龍」と親しまれるゆえんだ

 ▼境内の西に雄大壮麗の形容がぴたりとくる開山堂がある。1934年の改築で寺院として全国初の鉄筋コンクリート造り。改築を祝う人で〈全町立錐(りっすい)の余地がなく、正午過ぎには太田全町で食べ物が無くなった〉と「太田市史」にある

 ▼かつてのにぎわいは見られなくなった。三十数軒あった門前の飲食店や土産店、玩具店も5軒ほどになった。高齢の経営者がほとんど。「昔は人を7、8人雇ってたけどね」。土産店に立つ70代女性も寂しげだ

 ▼七五三で参詣した人、名前を付けてもらった人など「呑龍さま」に愛着を持つ人の多さは地域再生に寄与するはず。空き店舗を使い「もっと人が来る」という意を込めた名の飲食店ができたり、休業状態の土産店が復活したりしたのは芽生えに違いない

 ▼市は12~1月、門前からほど近い八瀬川の桜並木250メートルで初めてイルミネーションを点灯する。明るさが門前を含め、周辺にも広がってくれるといい。