▼国際協力機構(JICA)の青年海外協力隊事業が今年、発足50年を迎えた。17日に横浜市で開かれる記念式典には、本県の隊員OBや行政関係者らも出席する

 ▼1965年に初代隊員が派遣されて以降、これまでに4万人超が88カ国に派遣された。このうち本県出身者は約670人で、理数教育や保健・医療環境の向上、生活改善など多様な分野で活動してきた

 ▼協力隊の主目的が開発途上国の支援であることは、半世紀たっても変わらない。ただ、ここ数年は国内のビジネスや地域貢献への期待も高まっている

 ▼隊員の任期は原則2年。言葉や文化、生活習慣の異なる環境で活動を続ける中、語学力だけでなく、広い視野やコミュニケーション能力、異文化への適応能力などが身につくという

 ▼こうした能力をビジネスや行政サービス、地域社会に生かせないか。企業や行政が目を向けつつあるものの、JICA群馬デスクの西梨月(りづき)さんは「協力隊の経験をいろんなところに生かせると、まだ十分に知られていないようだ。もっと幅広く訴えていかなければ」と話す

 ▼今、人口減少や格差拡大など難しい問題がクローズアップされている。問題を解決するために、協力隊で培った力を役立ててもらいたいと思う。そのためには、何をすべきなのか。50年の節目を、それを考えるきっかけにしたい。